小田原市山王小学校で出前授業を行いました。山北町の川村小学校との交流授業で、川村小学校のみなさんも山王小学校へ来て一緒に授業をしました。
海のすぐそばの山王小と山間部にある川村小、二つの学校のこどもたちが一緒に山王海岸でビーチコーミングを行い、海の自然環境や山と川、海のつながりを学びました。
はじめに、山王小学校の教室でお話しました。
相模湾の海のこと、見られる生物や地形のことを紹介しました。
また、海が豊かであるためには、陸から川を通じて流れてくる栄養が大切だということをお話しました。その栄養を使って、植物プランクトンが増えたり、海藻が育つことができます。
一方で、川が運んでくるものの中には、ゴミや汚れなど、環境にとってよくないものもあります。
海洋ゴミ問題、マイクロプラスチック等、問題になっていることも多いのです。
その後、山王小学校の目の前の海岸へ行って、ビーチコーミングを行いました。
とてもよく晴れた暑い暑い日だったので、外での活動は短めに行いましたが、
みんなで探すと、たくさんの漂着物が集まりました。

海のものは、フグやイワシなどの魚、海藻も見つかりました。
陸からは、クルミや草木、小田原らしくウメの種もありました。
人工物は、ペットボトルに靴、スポンジなどなど。
地域の海や陸の自然、私たちのくらしのようすを知ることができました。

また、中国語のラベルが貼ってあるペットボトルや浮きもあり、おもしろいことにそこにはエボシガイの仲間がびっしりくっついていました。
ここからは、海を通して、遠くの国ともつながっていること、ペットボトルが自然界で長い時間分解されないこと、海をただよう海洋ゴミを生活の場として利用する海の生き物のくらしぶりなどを学ぶことができました。
今回は中国のゴミを見つけましたが、実は、海外、特にアメリカの西海岸では黒潮の影響で、私たちが日本で使っているものが流れ着いています。
暑い中でしたが、たくさんの漂着物の観察から、山と海はつながり、日本の海と他の海もつながっていること、そして私たちの暮らしと海もつながっていることを実感することができました。
※本事業は、パタゴニア環境助成により実施しました。